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ビジネスに効く伝える技術

本企画の基本情報

■開催目的

講演およびワークを通して、下記2点の実践を行う。

  • 相手を納得させる論理的な話し方・伝え方

  • 合意形成のための交渉・説得術


■開催日 2019年6月29日(土) 10:00~12:15


■開催場所

文京区民センター 2-A


■プログラム

  • 前半:伝える技術に関する講演

  • 後半:ペアワーク(面接を想定した1:1での伝え方の実践)


■背景

本企画担当者の社内での実体験から、自分の提案が他人の提案より優れていると思っていても、自分の提案が採用されないという課題を感じていた。そこで、『相手を納得させるための技術を磨くこと』を目的とし、論理的な伝え方、および合意形成のための交渉・説得術(特に相手に受容される心理的な話し方に着目)の2つの観点で学ぶために本企画を開催した。


■講師 サーチコア株式会社 代表取締役 長良淳司氏

2012年にオフィスワーク特化型の障害者転職支援を行うサーチコアを起業。産業カウンセラー、障害者職業生活相談員 http://www.search-core.co.jp/aboutus/index.html


前半:講演(ビジネスに効く伝える技術)

前半は、上記背景で説明した通り、論理的な伝え方を学ぶことを目的とした講演である。以下、講演の内容において、重要だと思ったポイントに絞って簡単に説明する。


■会話(conversation)と対話(dialog)を分けて考える

  • 会話:関係性を維持するためのコミュニケーション。論理性は求められない。

  • 対話:お互いの意見の相違が前提にあり、双方の長所・短所を踏まえながら議論を進め、新しい価値を見出すためのコミュニケーション。自然体ではうまくいかない

■「論理的に考える」ことと「論理的に伝える」こと

  • 両方とも必要。どっちかが欠けても相手に採用してもらえない。

■自分が何を伝えたいのか(伝えるべき内容とその優先順位)を考える

  • まず伝える内容を書き出してから整理する方法がある。

  • 伝える内容の優先順位は場面・状況ごとに異なる。

  • 客観的、批判的に伝える内容について検証する(本来の目的に適しているか、等)

■結論(主張)→理由→エビデンス、という構成が基本

  • 最初から結論を言うのは相手から反対される可能性があるので勇気がいる。一方で、最初に 結論を言うことで相手も意見が言いやすくなる。

  • 意志判断を相手に求めることも大事。

  • 意見の相違を恐れないこと。

■合意形成のために参考になるテクニックを諸々紹介(時間の都合でキーワードと概要のみ。詳細は興味があれば参加者自身で調べていただく形)

  • DESC 法(Describe、Explain、Suggest、Consequence)

  • アンカリング効果

  • グッドコップ・バッドコップ

  • ドアインザフェイス・フットインザドア


図1:講演の様子

後半:ペアワーク

後半では、前半で学んだことを実践することを目的として、採用面接の場における自己紹介をテーマとしてペアワークを実施した。今回は聴覚障害者向けであることから、ペアワークの方法を工夫して下記のように進めた。

  1. 事前準備として、各自伝えたいことをまずポストイットにたくさん書く。その後、そのポストイットから今回の面接の場として何を伝えるべきかを抽出して整理する。さらに、聴覚障害者同士でも相手に説明が伝わりやすくするように、話すべきことを画用紙に記入する。

  2. 話し手と聞き手に分かれて、話し手は(1)で検討した内容をもとに 3 分間説明する。

  3. 話し手と聞き手、それぞれの立場から(2)の感想、気が付いた点を話し合う(ここでも必要があれば画用紙にコメントを記載する)。その後、話し手と聞き手を入れ替えて2. & 3.を再度実施する。

図2:ペアワークの様子

所感

 本企画では、会話と対話の違い等、基礎的な点から説明いただいたという点で特に勉強になったと考えている。というのは、テクニックはあくまでも表面的なものであり、基礎的なところがきちんとしていないと使いこなせないと常に感じているからである。

 本企画の質疑応答では聴覚障害者ならではの悩みに関する質問も出ており、経験・場数の少なさによる悩みを持っている人も多いと感じた。また、参加者と講師との質疑応答から、相手から否定的な意見を出された時に自分の意見を通すためには、事前にきちんとシミュレーションすることでそのような意見に備えておくことが大事であり、近道はないと感じた。このようなスキルは一朝一夕では身につかないものであると考えている。SPUTNIKでは、本企画で学んだことをさらに深く学ぶため、クリティカル・シンキング」に関する書籍の輪講を実施する予定である。また、個人的にも紹介いただいた参考書籍(ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」 高田貴久著)を通して、 効果的な提案についてより深い継続的な学びにつなげていきたいと考える。

 最後に、本企画において多大な協力をいただいた長良氏に感謝いたします。

以上。

-レポート作成者 伊藤建志-

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